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ダイアログ・イン・ザ・ダーク・タオルについて

ダイアログ・イン・ザ・ダーク・タオルが生まれるまでのお話

視野を使わないアテンドと共に過ごすことで、私たちは視覚を使うスタッフはたくさんの学びを得ることができました。「失うことへのネガティブなイメージ」は大きく変化したのです。

それは視覚情報以外の情報を得るために、アテンドたちは別の感覚を使っていること。

しかもそれは非常に優れたものであること。そこから、視覚を使う人と使わない人の文化の違いを知るまでになったのです。

ある時、ダイアログの体験に、日本を代表する今治タオルのメーカー、田中産業の田中社長がお見えになりました。タオルのような繊細な商品を開発するには、アテンドの鋭い指先の感覚が役に立つだろうとおっしゃってくださいました。

本人たちに言わせれば普段から使っている感覚なので、それが特別な才能や能力に結びつくとは思ってもみなかったのでしょう。この急展開に驚いていましたが、誰もが使える、世界で最も質の高いタオルを目指し、間もなく田中産業と新しいタオルの共同開発が本格的に始まりました。

アテンドたちはタオルのテイスティングを何度も何度も繰り返し、たとえばお風呂にゆっくりつかった後とシャワーだけを浴びた時に心地いいと感じるタオルはそれぞれ異なり、また男女で質感の好みが違うことが分かりました。

アテンドにとっても初めての経験となった、タオルの開発。

ある百貨店では一番人気となりました。「赤ちゃんが初めて使うタオルはこれでなくっちゃ」と、

産院からも多く声がかかり、また自分のご褒美のためにこのタオルを使用するという多くの女性の声も聞こえてきました。

2008年にはグッドデザイン賞を受賞し、日本で開催されたAPREC(2010年)で紹介もされ、

社会的な評価もいただきました。

視覚を失うことで得た能力が評価されている。しかも、ダイアログ・イン・ザ・ダークの暗闇の中だけでなく社会の中で。タオルの開発以降、アテンドたちの能力は専門分野に求められ、自動車メーカー、飲料メーカーとのコラボレーションを可能としました。

また、会津漆器の職人さんと共に漆器を作り、伝統文化を継承し、世の中に広めることに取り組みました。試行錯誤の末に誕生した美しいフォルムの器は、発売前から注目を浴び、アテンドたちは自分のたちの感性について認識を新たなものにしました。

アテンドと産業の結びつきにより、社会はゆっくり着実に変化を遂げはじめています。

その結果、人々の価値観も変わりつつあるように思えます。

見えないからこそ培われた繊細な感性と、

その道をゆくプロフェッショナルな方々と共に、

日々の暮らしが豊かになる、そんな商品や空間を作り上げて生きたいと考えています。